ebizoh氏へのレス(7)

http://d.hatena.ne.jp/nomore21/20070402/1175505240#c1175822928

説明がラフすぎましたね。
秦氏は学者なので、プロパガンダというどぎつい言葉は明示的には用いていません。

当たり前である。吉見説をプロパガンダ呼ばわりするアカデミシャンは存在しない。責任を擦り付けられた秦氏もいい迷惑であろう。しかも彼自身が判断したという根拠もいい加減である。

朝日新聞慰安婦に軍関与という陸支副官通牒を報道した1992年)一月一一日といえば、(宮沢首相)訪韓の五日前にあたる。今さら予定の変更もできず、かといって韓国側の猛反発への対応策を立てる余裕もない。私はタイミングの良さと「関与」という曖昧な概念を持ち出して、争点を絞った朝日新聞の手法に「やるもんだなあ」と感嘆した。』
朝日新聞の辰野哲郎記者が吉見から情報を入手したのは一二月二四日頃なので、発表まで二週間以上も寝かされていたものと推定される。』

どこをどう見ても秦氏は「朝日新聞」の手法を皮肉っているだけである。

明らかに、朝日新聞と吉見氏の連携プレーのプロパガンダ

「連携プレー」とはいかなる妄想力の結果なのだろう?どう読めばそうなるのか、常人の理解を超えているとしか言いようがない。この人が必死に私のコメントを「誤解曲解」だの「理解力がない」などと偉そうに言うのだから何をかいわんやである。

秦氏が吉見氏は論点をすりかえた又は新たな論点を発掘wしたという認識を有していた

「吉見氏が論点すり替えた」と言っているというのは秦氏の見解だ、とのことだが、これに関しては秦氏自身事実に基づいた根拠を全く述べていないので話にならない。話は簡単である。吉見氏の著作、発言を示してすり替えを提示すればいいのである。「誰かがそう思っていたこと」と「事実」の混同をまさか、頭のよろしいebizoh氏はされていないだろう。秦氏が無謬であることを信じる信者なら別だが。

歴史学者に依拠していない部分を一々明示的に断らねばならないとしたら、歴史オタクサロンでトリビア比べをして悦に入っていればいいのである。

で、その個人的見解があまりにいい加減なので指摘しているわけだが。

被害女性が名乗りを上げたのも、90年代に日本人が韓国に渡って国家補償請求の原告探しを始めたから。それ以前に名乗りをあげなかったのは、違法な問題だと当事者が意識していなかったことを推認させる。

「現代の日本においてさえ」、性暴力を受けた人が(違法だと思っていても)様々な事情により名乗りでられないことがあると言うのは常識だと思うのだが。

またそもそも中国でも強制売春を始めとする性暴力の問題は戦犯裁判時に提起されていたわけで、韓国の当事者だけあなたの言う「法意識」がなぜかなかったとするのは極めて不合理だと思うが。その時点で調査が進んでいなかった→協定の妥結が政治的に急がれて見逃された部分が大きいと見るほうがきわめて自然ではないだろうか。